「それでも株式が最高の投資先だ!」と力強く帯に書いてあるシーゲル著の「株式投資」を読みました。
- 作者: ジェレミー・シーゲル,藤野隆太,林康史,石川由美子,鍋井里依,宮川修子
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: 単行本
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この本は株式市場における歴史やその分析とデータが詳しく載っています。
とても勉強になる本でした。
<本を読んで学べた(共感出来た)こと>
・株式で良好な利回りを達成するには、長期的な目標と確固たる投資戦略が必要 。
・過去の実績に基づくと、PERが低くて配当利回りの高い株は成長株よりも高利回り低リスク。
・割安株は弱気相場では株価が好調に推移する傾向があるものの、強気相場の後半では成長株の利回りを下回ることが多いため、高利回りを狙う戦略をとるのであれば忍耐が必要。
・株式売買の最初の落とし穴は「市場に勝とう」と頻繁に売買すること(売買手数料のこともしっかり考えよう)
・株式市場は、自己を発見するためには非常に高くつく場所(ウォール街の古い格言)
・出来事が自分に有利に展開すると自分の手柄だと思い込む傾向(帰属バイアス)になる。
<感想>
この本は過去200年間の主要な金融資産の利回りのデータを用いて、長期投資では株式市場の利回りが優れていることを伝えてくれる。
特に面白かった章は「行動ファイナスと投資の心理学」でした。
ここでは行動ファイナスに精通したカウンセラーと投資に失敗したデイブの対話形式で話が進んでいいきます。
その中でも印象に残ったのは、他人の意見が自分の意思決定に影響与えてしまうことと、思い込みが生んだ「自信過剰」な行動での失敗談でした。
このことは自分自身の投資や生活にもあり得る(何度失敗したことか笑)ことなので、肝に銘じて様々な判断をしていきたいと思いました。
そして、わたしの好きな作家である森博嗣さんの言葉を思い出しました。
「大事なのは思い込まないことだと思う。……略。人間というのは思い込みが激しい。思い込んで考えることをやめようとする。考えるというのは、自分との対話だから、結局は自分と口をきかなくなっていくのだ。もっと話を聞いてやってはどうだろうか」
この言葉もしっかり忘れないでおこう。